以前、娘が本を読みだしたという話を書きました。
当時から7歳〜8歳(小学1-2年)の1年で400冊くらいの本を読み、8歳〜9歳(小学2-3年)の今もその勢いはとどまることを知りません。1冊を数日かけて読むような本ばかりになったので冊数としてはやや減ると思いますが、それでも常に暇さえあれば本を読んでいます。
長編作品を読みはじめたきっかけ
6歳前後のときは「絵本から文章主体の物語本へ」、という時期だったと思います。それが今は文字の大きさが小さくて分厚い長編作品を読むようになっています。
文字の大きさが小さくて分厚い本を読みだすのには、こんなきっかけがありました。
ちょうど7歳が終わる頃に、僕が子どもの頃に読んだ「ルドルフとイッパイアッテナ」をふと思い出して、娘との会話でその本のことを紹介しました。
初対面のノラ猫が「俺の名前はいっぱいあってな」といったことで、名前が「イッパイアッテナ」だと勘違いした
という部分を説明すると、元々猫好きな娘はそれにケラケラと笑って読みたい読みたいといい、早速古本を入手。
今までとは違う厚みや文字の小ささに戸惑いつつも、すぐに夢中になって読みきってしまいました。そしてシリーズ全4巻を読みきり、これをきっかけに分厚くて文字も小さい本でも抵抗なく手に取るようになったように思います。
今は読むスピードも速くなり、毎日新しい本を読んでいて、なんでもいいから本があれば読んでいます。名作を読んでるなと思った次の日にはマンガ風の小学生向けの本を読んでいたり、漢字ばかりの歴史物を読んでいたり、選り好みをする暇もなくそれは逆に良いことだなと思ったりもします。(僕などは好みが強すぎて、興味のない世界はとことん排除してしまう性格なので)
最初は読んだ本を記録していましたが、もう今はそれすらも煩わしいと言わんばかりに次から次へ本を読んでいます。何かデジタルを駆使して親で記録をしておいたらいいかな、と思うのですが、今から記録したとしても過去に遡って記録する数が膨大すぎてなかなか手を出せません。
その難しい言葉の意味わかるの?
小学生が読むような有名どころはほぼ読み切ってしまっている中でも、「ルドルフとイッパイアッテナ」の斉藤 洋さんの作品はどれも大好きのようです。特に気に入って読んでいたのが「なん者ひなた丸」。そして最近は「白狐魔記」。「白狐魔記」は難しい話だと思いますが、面白い面白いと一気に読んでしまいました。
そして夏休みの今は「ハリーポッター」を読んでいます。「白狐魔記」にしても「ハリーポッター」にしても、9歳(小学3年生)にはやや難しめの部類だと思いますが、すべてわかっているのでしょうか?
例えば、娘が本を読んでいるときにそばにいき、覗き込んで難しい熟語を見つけて「これって、意味わかるの?」と聞いてみる。すると邪魔しないでよという雰囲気で目線をその指差された場所に戻し、その言葉を確認して「知らない(けどそれが何か…?)」という時があります。つまりはっきりと意味は知らないけど、雰囲気で読み流してどんどん前に進んでいっているようなのです。
この「分からない、知らない」漢字や言葉に出会った時、「それに固執せず前後関係や話の流れでなんとなく推測して読み進める」ことが結構大切なのではないかと思いました。本を読むことに慣れていないと、その時点で誰かに「これどう読むの?これなんて意味?」と聞き、それが頻発することで集中力が途切れてしまう。あるいは聞く相手がそばにいなければそこで「よくわからない」と本を読むのをやめてしまうと思うのです。
文章さえ読めれば、物理的に言えば誰もが本を読むことはできる訳ですが、実際に本を沢山読む子と読まない子の違いというのは、その辺りの割り切りと、物語全体で理解していくというマインドで違いがあるのかもしれないなと思います。
本当に分からないものは調べるのも大切ですが、大体こんな雰囲気かなという程度でも、その数が膨大になることで新しい漢字や言葉を覚える機会が劇的に増えていくのではないかと思います。これはどんな言語を学ぶ場合も同じですね。
できるだけたくさん、本を読んでほしい
僕自身、子どもの頃にそれほど本を読んだわけでもなく、今も読書家というほどでもないのになぜそんなに子どもの読書のことを気にするかというと、読書ってやっぱり時間の使い方としては最高のことだと思っているからだと思います。
これだけ本を読んでいれば、親である僕が知らないことも知っていることも結構あったりすると思います。親が全てを教えられる訳ではないという当たり前の事実があって、子どもは周りの先生や大人、友達から学んでいきます。それに加わるような形で「本」という存在がある。
今、その子がいる環境に全く関係なく、その本の世界に旅をして、いろんなものを(想像で)見聞きしてくる。親が教えられること以外のたくさんのことを、物理的な場所や時間を飛び越えて、経験できる。
だから、子どもが本を読みたいという気持ちがあれば、できるだけ満たしてあげたいと思います。本当にいい本は買うこともありますが、さすがに1日1冊ペースで読み切るようになると大変なので、我が家はオンラインで買える古本やフリマ、そして図書館をフルフルフル活用しています。