我が家はよくキャンプをしています。
娘が産まれて歩けるようになったくらいにバンガロー泊の簡易キャンプを初め、5歳になる昨シーズン中は月に1,2回テントを持ってキャンプに出かけていました。
家族キャンプの魅力と自分たちなりのコツについて書いてみたいと思います。
理想はいらない
キャンプ。キャンプといって思い浮かべるものは人それぞれだと思います。
僕たちの世代(30代)が20代だった10年程前から「夏フェス」なるものが流行り、大人キャンプをする人も増えました。キャンプ道具もファッションの1部としてお洒落な物も増え、ノウハウ本も沢山出ています。
でもこの加熱したアウトドア市場が、キャンプの魅力をよくわからない物にしてしまっているような気がしています。
雑誌に乗っているような格好いい道具、奥さんが不満を言わずに寝られる場所作り、子どもが喜ぶ大きなテント、友達に自慢できる格好いい道具。
まずあのブランドのテントが何万円、あのブランドのタープが何万円、あのブランドのチェアが何万円、調理道具、カラトリー、お洒落なランタン、アウトドアの便利アイテム…
キャンプを始めてみようと思っても、これらを求めていきなり理想的なキャンプを実現するのはなかなか大変です。
しかしキャンプはもっと身近に楽しめるものではないかと思います。
むしろ便利な道具を揃えるのではなく、不便さを感じに行くことがキャンプの意義ではないかと考えています。
別に、バンガロー泊でも、1万円のホームセンターのテントでも。
キャンプ用品じゃなくて自宅のキッチン用品を持っていくだけでもいいと思います。
朝を浴びる
なんとか頑張って夕食を作り、少し寒くて真っ暗のテントで家族で丸まって寝て、夜中に何度も目が覚めて、なかなか朝がこなくて…
それでもやがて朝が来る。
その光が、なんて美味しいんだろう。
当たり前のように降り注ぐ光が、なんてありがたいのだろう。
朝が来ることという当たり前で一番シンプルな幸せを心の底から感じる。
シンプルな調理・味付けの食べ物が何よりも美味しく感じる。
1枚の衣服の暖かさ、家族でくっついて寝る心強さを感じる。
衣食住、生活をするための作業の中で、日々の生活で当たり前になってしまっていること1つ1つの有り難みを感じ、些細なことがとても幸せであることを確かめ、幸せへの感性を蘇らせてくれる。
それを子どもと一緒に言葉にしてお話できるだけで、最高の休日になります。
何もないことが、多くのことを教えてくれる
「何もないこと」は、何でも「ありすぎる」僕たちに多くのことを教えてくれます。
今の時代、何を買うにもインターネットで徹底的に情報収集して、現地で絶対困らないように完璧な準備をしたいと考えてしまう。その方が絶対に楽で、間違いがない。
でも、あれこれ道具を揃えたり、インターネットで情報をかき集めるのも後にして、まず一泊してみる。そこで感じる自分たちだけの体験を自分たちで咀嚼する。もし大人がそんなワクワクを感じられれば、子どもたちはその何倍も多くのことを感じ取っているものだと思います。